北村耳鼻咽喉科
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アレルギー

このような症状の方は耳鼻科にご相談を

  • 透明でさらさらした鼻水が出てきた
  • くしゃみが止まらないことがある
  • 鼻の奥がムズムズする
  • 鼻づまりで息が苦しい
  • 果物を食べるとのどがかゆくなったり、イガイガする
  • 繰り返し咳が出る、呼吸が困難になる
  • 耳の中がかゆい、ムズムズする
  • 目がかゆい、目に異物感がある

当院で治療する主なアレルギー疾患

アレルギー性鼻炎

発作性のくしゃみ、鼻水、鼻づまりをきたす病気です。ハウスダスト(室内塵)、ダニ等が原因で1年中症状が出る場合を通年性アレルギー性鼻炎と呼び、花粉が原因で季節的(主に春と秋)に症状が出る場合を花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)と呼びます。
アレルギー性鼻炎の方には集中力低下、睡眠不足、学力不振、仕事の生産性低下などの悪影響が生じ日常生活の支障(QOL;quality of life の低下)となります。

なぜアレルギー性鼻炎になるのか

私たちには周囲の細菌やウイルス、ダニの死骸や花粉などの異物が体に入ってきた際に、これらの物質を排除して体を守る働きがあります。この働きを免疫と呼びます。
この免疫が過剰に働き続けてしまうのがアレルギーと呼ばれるものです。またその原因物質をアレルゲンと呼んでいます。アレルギー性鼻炎や花粉症では鼻から吸い込んだダニの死骸や、体に害のない花粉を私たちの体が敵とみなしてそれを排除しようとします。このため発作性反復性にくしゃみ・鼻水がでます。よく風邪の症状と間違われやすいのですが、のどに痛みや腫れなどはみられません。
ぜんそく、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎を合併することがあります。

アレルギー性鼻炎(通年性)

アレルギー性鼻炎を発症させるアレルゲンは、年間を通じてハウスダスト(家の埃)やダニの糞・死骸などが最も多く、人によってはペットの毛やフケ、カビ、昆虫の鱗粉が原因のこともあります。ダニと言いましても塵ダニと呼ばれる小さなダニ(ヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニ)のため肉眼では見えません。秋はダニの死骸が増えるため症状が悪化します。

診断

診察前に問診票を書いていただきます。症状の現れ方やアトピー性皮膚炎やぜんそくの診断をうけたことがあるか、家族にアレルギー性鼻炎、花粉症の方がいるかなどを確認します。診察では、鼻の中を鼻鏡やファイバースコープで見ます。鼻の粘膜の色が白っぽく腫れていて透明なサラサラの鼻水が多いのがアレルギー性鼻炎の特徴です。風邪でも同様の所見を認めますので、アレルゲン(家の埃、ダニの糞・死骸、ペットの毛やフケ、カビなど)を特定させるために血液検査(アレルギー検査)を行います。小さいお子様には指先から少し採血するだけで20分でわかるアレルギー検査を行っていますのでご相談ください。

副鼻腔炎を合併されていることもありますので疑わしい場合はレントゲン撮影を行います。

治療

アレルゲンの回避(原因となるものを減らす)

原因が判明したらできる限りアレルゲンを除去して接触を回避していただきます。ダニがアレルゲンと判明した場合はダニの生息場所のベッドのシーツ、布団カバーを週1回以上は洗濯する、ベッドのマット、布団、枕にダニを通さないカバーをかける、布団の湿気を減らすために布団を週に2回以上干すかふとん乾燥機にかけて、週1回は布団に掃除機をかけること等が推奨されています。大変ですが効果はありますので、できる範囲で行ってください。そのような環境を整えつつ治療が開始されます。

外来での治療

アレルゲンを除去するために鼻洗浄を行い、ネブライザー治療(鼻の吸入治療)を行います。

薬物療法

診察前にアレルギー性鼻炎の治療薬に関するご希望をアンケート用紙に記入していただいております。眠気が出ない薬が良い、鼻汁、鼻閉を止める効果が強い薬が良い、1日1回の内服が良い等のご要望をふまえて、鼻アレルギー診療ガイドラインに基づき、第2世代の抗ヒスタミン薬の内服、ステロイド点鼻薬(鼻噴霧用ステロイド薬)、鼻閉が強い場合は抗ヒスタミン薬と血管収縮剤の配合剤の内服などによって症状を抑えて軽くするようにします。抗ヒスタミン薬の副作用としまして、眠気、口のかわきが生じる方がおられますので、再診時に確認致しますのでご相談ください。大切なのはその方にあった治療薬を見つけることですのでお気軽にご相談ください。目のかゆみや充血には抗ヒスタミン薬の目薬(点眼薬)を用います。
小さなお子様では、内服を嫌がったり、点鼻薬や点眼薬の使用が難しいことがありますが、まわりの大人がサポートして上手に治療していきましょう。

アレルギーを改善させる根本的な治療法としては、原因となっているアレルゲンを少量ずつ体内に入れていくことで体を慣れさせていく減感作療法(舌下免疫療法)を行っております。5歳以上から行えます。舌下免疫療法につきましては、当ホームページに別項目として記載しておりますのでどうかご覧ください。

手術治療

当院では、トリクロール酢酸による鼻粘膜の化学剤手術とアルゴンプラズマによる鼻粘膜の焼灼手術をおこなっています。いずれも鼻粘膜の腫脹を防ぎ、鼻汁の分泌を減少させる効果が認められます。
トリクロール酢酸は強い酸性の液体で、綿棒につけて鼻粘膜に塗ります。あらかじめ15分間、痛み止めの麻酔のガーゼを鼻に入れておいてから処置をしますので痛みは軽く、しみる程度です。この処置により鼻粘膜のタンパク変性がおこり、鼻粘膜の表層部にある肥満細胞というアレルギーをおこす細胞が死んで数日で脱落し、表層部の粘膜も変性して固くなります。その結果、腫れていた鼻の粘膜が小さくなって、ずいぶん鼻づまりが楽になります。鼻粘膜は生き物ですから再生しますが、このときにはアレルギーを起こしにくい性質になっています。痛みが少なく、小学生から行えます。効果は個人差がありますが、1年程度です。毎年、トリクロール酢酸塗布を反復することで効果が高くなっていきます。

アルゴンプラズマによる鼻粘膜の焼灼術はアレルギー性鼻炎に対して、レーザー治療と同等か、さらに効果が良いと報告されている治療法です。レーザーより均一に一定の深さまで焼けるため安定した細胞減量効果があります。あらかじめ15分間、痛み止めの麻酔のガーゼを鼻に入れておいてから、その後に鼻の粘膜に痛み止めの注射を行います。15分後に手術を開始します。手術中に歯に刺激を感じることがありますが一瞬です。手術時間は10分程度です。この焼灼術を行うと2~3週間は鼻の中にかさぶたが付きます。その後このかさぶたが脱落し、鼻閉改善効果が得られます。
トリクロール酢酸が酸によるタンパク変性凝固作用を示すのに対して、アルゴンプラズマはお肉を焼くのと同じ原理で、鼻の粘膜を焼くことにより細胞を縮めて脱落させる働きが主な作用です。この結果、鼻づまりの改善と鼻汁の減少が得られます。効果は個人差がありますが、2~3年程度です。
いずれの手術でも術後によく鼻をかむことが大切で、これにより鼻粘膜のかさぶたがとれて鼻が通ってすっきりしてきます。
手術はいずれも健康保険の適応があります。手術についてはお気軽にご相談ください。

花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)

特定の花粉が原因で鼻症状(くしゃみ、鼻水、鼻詰まり)や眼症状(かゆみ、充血 など)を引き起こすアレルギー性鼻炎です。この場合は花粉が飛ぶ時期限定なので季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。春のスギ、ヒノキが有名ですが初夏から秋まではイネ科のカモガヤ、秋はキク科のよもぎやブタクサによる花粉症があります。

診断

通年性アレルギー性鼻炎と同じく、診察前に問診票を書いていただきます。症状の現れ方やアトピー性皮膚炎やぜんそくの診断をうけたことがあるか、家族にアレルギー性鼻炎、花粉症の方がいるかなどを確認します。診察では、鼻の中を鼻鏡やファイバースコープで見ます。鼻の粘膜の色が白っぽく腫れていて透明なサラサラの鼻水が多いのが花粉症の特徴です。風邪でも同様の所見を認めますので、アレルゲン(スギ、ヒノキ等の花粉、家の埃、ダニの糞・死骸、ペットの毛やフケ、カビなど)を特定させるために血液検査(アレルギー検査)を行います。小さいお子様には指先から少し採血するだけで20分でわかるアレルギー検査を行っていますのでご相談ください。

副鼻腔炎を合併されていることもありますので疑わしい場合はレントゲン撮影を行います。

治療

花粉の回避

できる限り花粉との接触を回避していただきます。花粉情報サイトで花粉の飛散状況を把握し、花粉飛散が多いときはなるべく室内で過ごすよう心掛けます。晴れて気温が高い日や、風の強い日、雨上がりの翌日などに花粉飛散が多くなります。

花粉症の方が気を付けること
外出時に心がけること
  • 花粉症用のマスクや眼鏡を着用する
    (マスクは顔にあったサイズですきまができにくいものを選ぶ)
  • 表面の素材がつるつるした帽子や上着を着用する。ウールなどの衣類は花粉を吸着しやすいので避ける
  • 鼻の入り口やまわり、目のまわりにワセリンを塗って花粉を吸着させて体への侵入を防ぐ
  • 晴れた日や風の強い日、雨の翌日は花粉が飛散しやすいので、特に念入りに防護する
帰宅した際に行うこと
  • 玄関に入る前に、衣類や髪の毛などに付着した花粉をブラシなどで払い落とす
  • 手洗い、洗顔、うがいを行い、花粉を洗い流す。できればすぐ入浴して洗髪する。
室内の環境を整える
  • 花粉飛散量の多い日は、出来るだけ窓やドアを閉め、花粉が侵入しないようにする。
  • 室内の換気は花粉飛散の少ない時間帯に窓を10cmくらい開けて、短時間行う。
  • 窓を開ける際はレースのカーテンを閉じたままにしておく。
  • 床掃除はフローリングワイパーでこまめに行う。
  • 空気清浄機を使用する。
  • 洗濯物やふとんは部屋干しか、乾燥機を使って乾かす。
生活リズムを整える
  • 十分な睡眠をとって体調を整える
  • ストレスをため込まないようにする
外来での治療

アレルゲンを除去するために鼻洗浄を行い、ネブライザー治療(鼻の吸入治療)を行います。

薬物療法

診察前にアレルギー性鼻炎の治療薬に関するご希望をアンケート用紙に記入していただいております。眠気が出ない薬が良い、鼻汁、鼻閉を止める効果が強い薬が良い、1日1回の内服が良い等のご要望をふまえて、鼻アレルギー診療ガイドラインに基づき、第2世代の抗ヒスタミン薬の内服、ステロイド点鼻薬(鼻噴霧用ステロイド薬)、鼻閉が強い場合は抗ヒスタミン薬と血管収縮剤の配合剤の内服などによって症状を抑えて軽くするようにします。目のかゆみや充血には抗ヒスタミン薬の目薬(点眼薬)を用います。点鼻薬や点眼薬は直接アレルギー症状のある粘膜に作用するので高い効果が得られます。
小さなお子様では、内服を嫌がったり、点鼻薬や点眼薬の使用が難しいことがありますが、まわりの大人がサポートして上手に治療していきましょう。
花粉症では初期治療と言って、花粉の飛散する1~2週間前から内服や点鼻薬、点眼薬で治療することにより、症状の発現を遅らせたり、軽くすることができます。早めの治療が肝心です。

抗ヒスタミン薬の副作用としまして、眠気、口のかわきが生じる方がおられますので、再診時に確認致しますのでご相談ください。大切なのはその方にあった治療薬を見つけることですのでお気軽にご相談ください。

アレルギーを改善させる根本的な治療法としては、原因となっているアレルゲンを少量ずつ体内に入れていくことで体を慣れさせていく減感作療法(舌下免疫療法)を行っております。5歳以上から行えます。舌下免疫療法につきましては、当ホームページに別項目として記載しておりますのでどうかご覧ください。

手術治療

当院では、トリクロール酢酸による鼻粘膜の化学剤手術とアルゴンプラズマによる鼻粘膜の焼灼手術をおこなっています。いずれも鼻粘膜の腫脹を防ぎ、鼻汁の分泌を減少させる効果が認められます。
トリクロール酢酸は強い酸性の液体で、綿棒につけて鼻粘膜に塗ります。あらかじめ15分間、痛み止めの麻酔のガーゼを鼻に入れておいてから処置をしますので痛みは軽く、しみる程度です。この処置により鼻粘膜のタンパク変性がおこり、鼻粘膜の表層部にある肥満細胞というアレルギーをおこす細胞が死んで数日で脱落し、表層部の粘膜も変性して固くなります。その結果、腫れていた鼻の粘膜が小さくなって、ずいぶん鼻づまりが楽になります。鼻粘膜は生き物ですから再生しますが、このときにはアレルギーを起こしにくい性質になっています。痛みが少なく、小学生から行えます。効果は個人差がありますが、1年程度です。毎年、トリクロール酢酸塗布を反復することで効果が高くなっていきます。

アルゴンプラズマによる鼻粘膜の焼灼術はアレルギー性鼻炎に対して、レーザー治療と同等か、さらに効果が良いと報告されている治療法です。レーザーより均一に一定の深さまで焼けるため安定した細胞減量効果があります。あらかじめ15分間、痛み止めの麻酔のガーゼを鼻に入れておいてから、その後に鼻の粘膜に痛み止めの注射を行います。15分後に手術を開始します。手術中に歯に刺激を感じることがありますが一瞬です。手術時間は10分程度です。この焼灼術を行うと2~3週間は鼻の中にかさぶたが付きます。その後このかさぶたが脱落し、鼻閉改善効果が得られます。
トリクロール酢酸が酸によるタンパク変性凝固作用を示すのに対して、アルゴンプラズマはお肉を焼くのと同じ原理で、鼻の粘膜を焼くことにより細胞を縮めて脱落させる働きが主な作用です。この結果、鼻づまりの改善と鼻汁の減少が得られます。効果は個人差がありますが、2~3年程度です。
いずれの手術でも術後によく鼻をかむことが大切で、これにより鼻粘膜のかさぶたがとれて鼻が通ってすっきりしてきます。
手術はいずれも健康保険の適応があります。手術についてはお気軽にご相談ください。

口腔アレルギー症候群(花粉-食物アレルギー症候群)

花粉に含まれるアレルゲンと似た成分を持つ果物や野菜を食べて数分後に口の中やくちびる、のどがかゆくなったり腫れたりするアレルギー疾患です。花粉症の方に合併しやすいですが、食物アレルギーとは異なり、呼吸困難や意識消失などのアナフィラキシーと呼ばれる重い症状をおこすことはまれです。
ハンノキがアレルゲンの方はリンゴ、モモ、サクランボ(バラ科)などの果物に、スギ・ヒノキがアレルゲンの方はトマトに、イネ科がアレルゲンの方はメロン、スイカ、トマトなどに、ブタクサがアレルゲンの方はメロン、スイカ、キュウリ(ウリ科)に、ヨモギがアレルゲンの方は、ニンジン、セロリ、ナッツ類によって口腔アレルギー症候群をきたすことがあります。

診断

どの果物や野菜を食べた後に症状が出たかを聞き取り、繰り返し同じ症状が出ているかを確認します。血液検査でアレルゲンを調べます。

治療

疑わしい食べ物の回避

原因となる果物や野菜を食べないようにすることが大切です。ただしこれらの果物や野菜を加熱すると口腔アレルギーが起きにくくなります。ジャムや缶詰などの加熱したものを少量ずつ慎重に摂取していく方法もあります。

薬物療法

口の中のかゆみや腫れに対して、第2世代の抗ヒスタミン薬の内服を行い、症状が強い場合はステロイド内服を併用して行い症状を軽減、消失させます。

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